無理に一気飲みをさせるような風潮は、昔にくらべるとずいぶん減ったのかもしれません。
でも、急性アルコール中毒で搬送される人は、まだまだ毎年たくさんいらっしゃるようです。
この記事では、急性アルコール中毒の原因や、ならないためにできることについてまとめました。
急性アルコール中毒 原因
まず、「お酒に酔う」という現象は、アルコールが血液中に吸収されて脳まで運ばれ、脳に作用することで起きます。
急性アルコール中毒は、短い時間で多量にお酒を飲むことで、血液中のアルコール濃度が急上昇し、脳に悪い影響を与える症状をいいます。
ほろ酔いを過ぎて、酩酊状態になると、呼吸が早くなったり、吐き気をもよおすことがあります。
また、さらに泥酔状態では、まともに歩けない、意識がはっきりしない、記憶が残らないという症状が見られます。
「どうやって帰ったのかおぼえてない」
みたいな話は、意外とよく聞きますよね。
でも、これはかなり危険な状態のようです。
記憶障害が出ているということは、記憶中枢の海馬までアルコールの影響が強く出ていたということだからです。
さらに昏睡状態になると、アルコールによる麻痺が脳全体に広がっています。
そのため、意識が失われるばかりではなく、呼吸中枢が働かず呼吸が抑制され、死に至ることもあるとのこと。
また、転倒するなどで大きなケガをする可能性もあります。
急に酔いがまわることもあるかもしれません。
お酒は、そのときの体の状態にあわせて、ゆっくり楽しみましょう。
急性アルコール中毒 なりにくい飲み方
急性アルコール中毒にならないために、気を付けるとよいポイントを5つ紹介します。
自分の適量や体調を把握する
お酒を飲むときには自分の適量や、そのときの自分の体調を把握しましょう。
もし、風邪薬や花粉症の薬などを服用している場合は、アルコールは控える方がいいですね。
イッキ飲みや無理強いはしない・させない
短時間にたくさん飲むと、血液中のアルコール濃度が急上昇してしまいます。
そうなると、急性アルコール中毒のリスクも高くなります。
お酒は、ゆっくり楽しみましょう。
雰囲気を気にして、無理に飲むのは良くありません。
また、他の人に飲酒を強要してはいけません。
飲めない体質の人は事前に周囲に伝える
飲めない体質であることを事前につたえておけば、もし無理強いする人がいても、まわりの人がフォローしてくれやすくなります。
空腹のままでお酒を飲まない
食べ物が意を守って、アルコールの吸収を穏やかにしてくれます。
特に、乳製品や脂肪分を多く含む食品が良いといわれています。
おつまみなら、アヒージョやチーズ、ナッツ類などがありますね。
アルコール度数が高いお酒は割って飲む
アルコール度数の高い酒は、胃への刺激が強いです。
そのため、大量に飲むのと同じように、血中アルコール濃度が急上昇してしまいます。
アルコール度数が高いお酒を飲むときは、水などで割ったり、炭酸水などのアルコールを含まない飲料と交互に飲んだりするようにしましょう。
急性アルコール中毒 原因 まとめ
急性アルコール中毒の原因は、短い時間で多量にお酒を飲むことで、血液中のアルコール濃度が急上昇し、脳に悪い影響を与えることでした。
酩酊・泥酔・昏睡といった悪い酔い方は、アルコール成分で脳が麻痺しているからなのですね。
病院に搬送されるほどの状況にはならなくても、記憶がなかったり、まともに歩けないという症状でも、ずいぶん危険なようです。
自分の適量や体調を把握して、お酒に飲まれず、楽しく飲むように気をつけましょう。
参考:ウエザーニュース